普段はインスタントだからいざコーヒー豆を買ったりもらったりすると、「あれ、どうやって保存するんだっけ?」という経験をされた方もいるのではないでしょうか?
今回は、基本的なコーヒーの保存方法から、あらゆるケースでの保存方法の変化などをご紹介します。
そもそもコーヒー豆は賞味期限あるの?
コーヒー豆には明確な賞味期限というものはありません。
販売しているお店が「3ヶ月以内に飲んでください」と言えばその期間が賞味期限になったりと、他の食材のような明確な賞味期限というものがないのです。
コーヒー豆というのは、腐る / 腐らないというより、劣化していくという感覚で、正しい表現だと、「酸敗する」という表現が使われます。
時間が経つにつれ、だんだんとコーヒー独特の味わいや香りなどが変化していき、酸味が強くなっていきます。
「美味しく飲める期間」というのを長く楽しむために、お家での保存方法が重要ですね。
コーヒー豆が劣化する原因って?
保存方法をご紹介する前に、そもそもなんでコーヒー豆が悪くなるのか、何が原因で劣化するのかをご紹介します。
劣化の原因として主に、4つあります。
- 紫外線
- 温度
- 湿度
- 酸素
日光による紫外線はコーヒーの豆の劣化を進めます。加えて、それだけ日光が当たると温度も上がります。
温度が上がることで劣化も進むので、低温で日光が当たらない場所というのが重要です。
また、湿度も劣化させる原因の一つです。コーヒー豆自体が湿気を吸収し、カビの原因になったりもします。
酸素というのは、空気に触れさせないということが重要になってきますので、酸敗させないためには、単純に酸素から遠ざけましょう。その他にも湿気の予防だったり、香りを逃さないなどの効果もあります。
以上の原因を考えながら、保存方法を決めると良いでしょう。
コーヒー豆の保存方法
「美味しく飲める期間」というのを長く楽しむための保存ポイントは2つです。
- 保存場所は冷暗所
- 保存容器は密閉性と遮光性
コーヒー豆の劣化する原因に当てはまらないように保存すればオッケーです。
保存場所は冷暗所
コーヒー豆の劣化を防ぐ場所として最適なのは冷暗所です。
直射日光の当たらない、涼しい場所に保存してください。冷蔵庫なんかもいいです。
コーヒー豆の冷凍保存
よくお客様から聞かれることが、「冷凍してもいいの?」ということなのですが、これは冷凍してオッケーです。
冷凍保存は、私が知りうる保存方法で一番長く保存できます。ただし、解凍する時に劣化が進んでしまうのがデメリットです。長く楽しめますが、それほど長期保存しなくても飲み切ってしまう場合には、冷凍にしない方が美味しく楽しめると思います。
保存容器は密閉性と遮光性
コーヒー豆の劣化の最大の敵とも言える酸素を断ち切るために密閉できる容器はとても重要です。
また、紫外線からの劣化も防ぐために透明でない容器を選ぶのもいいですね。
よくコーヒー豆を買った際に、お店で入れてくれている「袋」ありますよね。
あれは、コーヒー豆から出るガスを排出してくれる役割があります。
コーヒー豆の主な劣化原因に挙げませんでしたが、このコーヒー豆から出るガスも劣化の原因になったりもするので、このガスを抜いてくれる紙袋はとてもいい仕事をしてくれます。
密閉容器の中に、紙袋ごと入れてコーヒー豆を保存するととてもいいです。
コーヒー豆の保存容器について別記事がありますので、合わせて読んでいただき、保存容器を選ぶ参考にしていただければと思います。
「美味しく飲める期間」を長く楽しむために
ここで、保存方法などのコツをご紹介します。
粉にせず、豆のままで保存する
よく、コーヒーを購入する際にお店の方で「粉にしますか?豆にしますか?」と尋ねられると思います。
家にコーヒーミルという、粉にするアイテムがない場合は粉で注文するのですが、おすすめは豆で購入です。
理由は、コーヒー豆の劣化の原因である酸素と触れる面積を減らすためです。粉にしてしまうと、空気と触れている面積が増え、酸敗が進んでしまいます。
ただ、コーヒーミルを持っていないと豆のままでは注文できないので、購入することをお勧めします。
電動のミルを購入するのはハードルが高いので、初めは手動のミルがオススメです。
川崎合成樹脂 手挽きコーヒーミル サテン セラミック ステンレス MILLU MI-019
保存場所の選び方
先程、保存場所は冷暗所とお勧めしましたが、冷蔵庫、冷凍庫など細かいですが、保存場所を使い分けるとより美味しく飲める期間を最大限楽しめます。
保存場所の決め方は主に「どれくらいの期間で飲み切るか」で決めると良いでしょう。
「1日何杯も飲むので、すぐ飲み切ってしまう」「おうちに友達が来たときにだす用」など、コーヒーシーンは様々ですよね。
わかりやすくいうと、すぐ飲みきる場合は常温での冷暗所、長期で保存する場合は冷凍庫、そのあいだくらいまたは、開封したら冷蔵庫、ということを意識して保存場所を決めると良いでしょう。
コーヒーの紙袋
先ほども紹介しました、コーヒーを購入した際などにお店でコーヒーを入れている紙袋。これを活用した保存方法です。
まず、コーヒー豆は焙煎をすると、時間の経過でガスが発生します。この炭酸ガスはコーヒーの劣化をすすめる原因にもなりますので、コーヒー豆の保存には、このガスを抜かなければなりません。
そのガス抜きの役割を担ってくれるのが、あの紙袋です。
また、お家で保存する際も、直接保存容器に入れるのではなく、袋ごと容器に入れ保存することをお勧めします。
空気に触れるのを防ぎ、なおかつガス抜きもできるため一石二鳥ですね。
まとめ
コーヒー豆は、見た目の無骨さとは裏腹に、意外とデリケートな食品です。
時間経過とともに、味わいや風味は変化し、酸敗といった劣化も日々進んでいきます。
コーヒー豆を焙煎し、お客様に飲んでいただく身としても、お家で最高のコーヒーを楽しんでいただきたいので、今回のような保存方法を参考にしていただいて、毎日のコーヒーライフを楽しんでください。